ユーロスペースへ。
相米慎二の描く思春期のエネルギーを喰らいたく
て、道玄坂のホテル街のネオンと喧騒をくぐる。
大人ばかりの人いきれの中を子供のままで通るの
は、今の自分自身を寓話にしてるみたいだ。
なかなか難易度の高いこの頃だけど、僕はそれを
選んだのだから、全うしようと思う。
そうやって自分の道を選んで生きる僕は、周りの
助け舟がないなら、自分で一から舟を作ればい
い。その舟は自分で作った舟だから難破するかも
しれない不安がない。
ジョン・レノンが作詞した、ひとりぼっちのあい
つという曲ではこんな言葉が綴られている。
Nowhere Man, don’t worry,
Take your time, don’t hurry,
Leave it all 'till somebody else
Lends you a hand
ひとりぼっちよ、心配いらない。
焦らずに、じっくりやろう。
誰かが手を差し伸べてくれるまで
そのままでいなよ。
映画の方だけど、凄かった。
作中で閉じ込められた学校で女の子を襲おうとし
て追いかける男の子のアクションが相当な長回し
で描かれるんだけど、あまりにもシャープに思春
期の心理を捉えていてビックリした。
別に性欲を満たしたいわけじゃなくて、
他人は言わずもがな自分自身すら分からないよう
な時期に、唯一頼れる自分自身が"性欲"。
だから人を傷つけるつもりはないんだと思う。
内なる閉塞感から生じたやるせなさの解放を求め
る"生のエネルギー"がそこにあるだけ。
見事だった。