広島旅初日。
昨日の大雨に振り回された1日になった。
大雨の影響で東海道新幹線は機能停止。
プラン変更。
東京駅から総武成田線に乗って成田空港へ。
ミスのおかげで千葉県の田舎を車窓から眺められ
たのもすごく楽しかった。
千葉県は都会のイメージだったけど佐倉の方に行
けばもううちの地元と変わらない。
そんな知らない土地の風景を思いがけず見られる
のもまた旅の醍醐味。
成田駅のパン屋でお昼を食べた。
今度風景でも撮りに行こう。
そんなこんなで成田空港に到着し、
いよいよ人生で初めての飛行機に乗った。
浮上する瞬間が思っていた以上に気持ち悪いけ
ど、普通に生活していると経験できない雲の上に
いる感覚が楽しい。
僕は空を飛んでいる。
あの松尾芭蕉も空の上は詠えなかった。
文を書き、絵を描いたたくさんの花が夢に見たま
ま散っていった雲の上に僕はいる。
格安で乗れた春秋航空も非常によかった。
また利用させてもらおうと思う。
こうしてなんとか広島の地面に足をつけた訳だけ
ど、一度広島の空気を吟味する余裕はない。
空港の場所が悪すぎてどうやって都心に向かって
いいのか分からない。
今回学んだことは、"空港はアクセスが悪い"とい
うことだ。そりゃ人が暮らす町に飛行機が墜落し
たら大変だしそれ以上にいろんな弊害が出てきそ
うだから仕方ないのだけれど。
とりあえず白市駅に向かうバスに乗ったけど、
その白市駅はいかにも田舎の駅で、全然電車が来
ない。近くに学校がある様子もなく、本当に鄙び
た場所。それだけに風景はすごく良かった。
丁度夕焼けが山の背後を染める時間帯だった。
そんな駅のプラットフォームに弓道部の高校生が
1人だけ立っていたのが画になっていた。
ここで魔が差して尾道の夜景を見に行きたくなっ
てしまった。
ただ今からじゃ絶対予約してたホテルのチェック
インに間に合わない。
でもせっかくだから無茶しようということで尾道
行の列車に乗る。
山間の村と村を繋ぐ路線が描く景色は非常にエモ
ーショナルでまた来たいと思った。
ただもう来れないかもしれないのが美しい。
尾道に着いた頃にはもうあたりは真っ暗だった。
今から尾道を見て回ったらチェックイン出来ない
と思い、ぐっと我慢して改札は潜らなかった。
いつかもっと余裕があるときにまた来よう。
今回予約した宿があるのは海田市。
その間となりのトトロの主題歌を聞いたりした。
さっきまで朱色や緑色で塗られた風景を描いてい
た車窓ももう暗闇しか描かなくなってしまった。
そんな暗闇が旅の憂いと期待を映し出す。
人は誰だって旅人なんだと思う。
実際に旅に行ってみてよく分かる。
ようやく着いた海田市のホテルはチェックインが
21:00だが、10分遅れて海田市駅に到着。
いざホテルに行ってみるともう入口が閉まってい
てどうやら泊まれなくなったらしい。
4000円のホテルを予約するとこんな事になる。
野宿も頭をよぎったけど、広島駅に向かい、受験
のとき利用したドーミーインに泊まることに。
駅から都心は3キロくらい離れていて、そこまで
歩くことにした。
向かう途中、何人もの浴衣を着た若者とすれ違っ
た。どうやら今日は広島市でもお祭りがあったら
しい。
方言は関西弁っぽくて東京の人より明らかに語気
は強い。
だけど明らかに東京より数が多い路上のゴキを見
かけてはみんな写真を撮っていた。
東京の人よりも朗らかで真っ直ぐなんだろう。
そんな思いがけない変更点もありつつ無事泊まれ
た。いろんな初めてを経験した一日になった。
いつかの僕のプラスになるといいな。
