2023-06-12

今日も雨。

最近はいやな天気がずっと続いている。

僕は梅雨の時期は好きじゃない。

だけど、それがなければ作物も育たない。

それがあるからハレの日が特別なものになる。

人生も天候もこの世のなにもかもがそういう原理

に基づいてる気がする。

さて今週はどんな1週間にしようか。

空きコマに久々にとなりのトトロを見た。

それが正解な気がした。

僕の精神構造上、雨の日はノイズが入るみたいに

憂鬱な思い出が幾つもフラッシュバックする。

あの日の空回り、あのときの間違った選択。

そういったものが混じった雨が、無機質なコンク

リートに弾けて靴を濡らす。

正直トトロを見てる最中もいくつも嫌な思い出が

頭の中を跳ねて、心を委ねて見れなかったのが悔

しかったけど、また相応のタイミングがきっと来

ると思うから、晴れの日までちょっと辛抱しよう

と思う。

でも夜中にトトロたちとおまじないをして木がめ

きめき伸びていくシーンには鳥肌が立った。

そのシーンに日本という国の全てが詰まってるな

と思ったりする。

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広島の光景がここに繋がってくる。

あのときバス停を1個通り過ぎなければ見れなか

った景色は、あのおぞましく美しいまさにメイと

サツキが裸足で走り回った景色そのものだった。

宮崎駿の少年少女は目的地を通り過ぎて引き返し

てきたり何かに正面からぶつかったりする。

そんなの描く必要は無いけど、それを描く。

僕はそれが人生だからだと思う。

そして日本人の根底にあるアニミズム

政治とか社会で日本を語るよりもずっと大切なこ

とを宮崎駿はやっていたんだなあと思って、まだ

くたばって欲しくないと切実に思う。

宮崎駿の次回作が今後の僕の人生の分岐点になる

ような気も今のうちからしている。

朝起きて昨晩の大樹はなかったけど小さい芽が出

ていたサツキとメイの台詞。

「夢だけど、夢じゃなかった...!!!」

令和になってこの言葉を大切にしない日本人が増

えた。

フィクションだから。現実らしくない。

そう言い訳する人達はいったい現実のなにを知っ

てるんだろう。

まっくろくろすけもトトロもネコバスもいる訳な

いけど、いる。

そう言える勇気をもって僕は荒波を渡っていきた

い。