SF強化月間も今日でおしまい。
色とりどりの"非日常"を見せられた1ヶ月。
『20世紀少年』
"SF"の一言で収めるにはあまりにも勿体ないほど
壮大な物語は、日本がまだ元気だった頃のカルチ
ャーに満ち溢れていて、特にケンヂがGET BACK
するために実家の2階でエレキギターを弾くシー
ンの"衝動"の描写に完全に掴まされた。
僕が幼い頃に流行っていた作品をこのタイミング
で見ることが、結果的に浦沢直樹という間違いな
く今後の半生に影響を与えるであろう素晴らしい
作家との出会いを生んだ。最高の20世紀賛歌。
『藤子・F・不二雄SF短編集』
藤子・F・不二雄のSFは、"サイエンス・フィクシ
ョン"ではなく、"すこし・ふしぎ"である。
その名の通り、昭和に描かれた作品なのにキャラ
クターがどこか今でも存在するような人物像ばか
りで、特に"憤慨"の描写は唯一無二。
昔から変わらない人間の本性を捉えながら、
最後の一コマの異様な読後感をアシストする。
非日常だけど、どこか"近さ"を感じる。
幼い頃から見てきたドラえもんが面白い理由にも
気付かされる最高の出会いだった。
『星を継ぐもの』
描かれた未来の裏側に遠い過去の足跡があるロマ
ン。何度も間違えながら、それでも正解にたどり
着くミステリー展開が、人類の生い立ちのリンク
するのが最高だった。
『漂流教室』
まだ途中だが、今まで買った漫画の中で一番"買っ
て正解だった"と即決してもいい。
大人が迷走して、少年たちが奮闘する。
あの内容で俗悪さを一切感じさせない、
圧倒的な描き込みと台詞のパワー。
これは今の時代では絶対にやれないだろうな。
いや、そもそも楳図かずおにしかできないだろう
な。本当に凄い作品だと思う。
『ウルトラセブン狙われた街 ノンマルトの使者』
下北沢の野外上映で鑑賞。
僕は特に『狙われた街』の方は何度も見てきて、
現代のウルトラセブンを知らない若者のリアクシ
ョンと共に鑑賞できたことはいい経験だった。
『E.T.』
今まで色んな作品に喜怒哀楽を引き出されてきたけど、物語が終わってエンドロールが流れ出す瞬間に、涙が"一滴だけ"頬を伝うなんてのはこの映画がはじめて。「悲しい」とかそういう次元じゃなくてあまりにも自然に感情を動かされていた。それだけでとんでもない映画だと思った。
そのほかにも
・『1分間タイムマシン』
・『トワイライトゾーン/超次元の体験』
・『アリスとテレスのまぼろし工場』
・『月世界旅行』
・『インデペンデンスデイ』
・『遊星からの物体X』
・『幼年期の終わり』
・『地球の静止する日』等
いろんなジャンルのSFを鑑賞した。
本当はノーランやスターウォーズも見たかったん
だけど、次のSF強化月間まで持ち越し。