くせつよ講義

和泉に行って今年も永野先生の講義を聴講する

初回では鬼滅の刃を解説してくれた

先生はこの大ヒット漫画において

鬼殺隊は"利他主義"の象徴であり

一方で鬼側は"利己主義"だと唱える

鬼滅の刃は意図的に敵役を利己的なIT社会のよう

に描いているのだという

その証拠に鬼殺隊の通信手段は超アナログな"烏"

なのに対し、鬼の思考回路は鬼舞辻無惨様に覗か

れてしまうことになっている

そして半分鬼化した妹を背負う主人公の炭治郎

1話で冨岡義勇が禰豆子を斬ろうとした際に、自

分が勝てないと分かって斬り掛かる素振りをして

実は直前に空中に向かって木の棒を投げていたと

いうシーンがある

先生はここをまさに主人公の自己犠牲精神を簡単

に説明してしまうシーンだと褒めていた

そして先生は

鬼側は"たたかって"おり、味方側は"さまよって"

いるのだという

鬼側は致命傷を負わない限りは不死身であり、

不死の力を手に入れるために生きている

"生き残りたい"が最優先事項なのに対して

鬼殺隊は限りある命のバトンを受け継ぎながら

死んでいく

鬼殺隊の考え方は仏教に基づいているらしい

その証拠に鬼殺隊最強キャラの悲鳴嶼行冥は数珠

を首から提げて合掌している

一方で鬼側が死んでも蘇るのはゾンビやドラキュ

ラといった西洋的なエッセンスらしい

たしかに鬼舞辻無惨は"鬼"であるのにもかかわら

ず白いハットに洋服を着こなしている

鬼滅の刃は最終的に炭治郎の子孫たちがスマホ

使っている

まあこじつけなんだろうけど、それでも信じてし

まうような感じがクセになる講義だ