鬼は内

ゼミの発表が5月10日に決まったので

テーマをぼちぼち決めていかなければならない

歌舞伎研究者の先生のゼミなので

僕は近松門左衛門の"虚実皮膜論"をSFにあてはめ

てみようかなあなんて思っている

具体的に言うと僕が大好きなウルトラセブンの神

回、第8話『狙われた街』をついに僕と同世代の

みんなとセブン世代の先生の前で発表してみよう

と思う

これはワクワクだなあと思いつつ、歌舞伎研究者

の先生の前で簡単に「これって虚実皮膜で~」な

んて語るのは烏滸がましいので、しっかり研究に

研究を重ねていきたいな

プレゼンの内容もそうだけど1年のときみたいに

テレビ番組風の編集を久々にやってみるのもアリ

だなあと思ったりする

日常SFの代表で『狙われた街』と『ドラえもん

のび太の宇宙開拓史』を使うのは確定したけど、

たとえば平成以降の日常SFとして『シュタイン

ズ・ゲート』を挙げたり、それから日常SFじゃな

くても虚実皮膜は存在するのか?という問の答え

として『インデペンデンスデイ』の特攻シーンを

見せてみたら面白いんじゃないかな

あの特攻シーンは中学の国語の先生が授業ほった

らかしで見せてくれたのが出会いだった

数年経てこうしてあの先生の熱意に自分の感性で

培った熱意で呼応できてるのがすごく嬉しい

超巨大円盤の穴に変なおっさんが特攻して地球が

守られるというめちゃめちゃファンタジーな場面

果たしてそこに芸術の本質を見出すことはできる

のか?僕は大いにあると思うね

逼迫した局面を打開してくれる最後のピースは誰

からも信用されていないヘンな奴かもしれない

その説得力

 

東京都小平市では「鬼の宿」という独特な文化が

根付いている

節分の日は豆をまいて災いの象徴である鬼を退治

するのが一般的なのだが

小平のとある集落では節分の日に小豆飯を炊いて

御神酒を供えて灯明をつけることで、逆にみんな

から退治された鬼を迎え入れるらしい

たとえ災いをもたらすかもしれない鬼でも、きっ

となにかいいものをもたらしてくれるのでは?と

いうすごく温かいお話

そんな人間愛に満ち溢れたこの作品はへたな文芸

作品よりもよほど心に訴えてくるような気がする

超巨大円盤に特攻して勝利するという明らかな虚

構の直前にヘンな奴のコックピットにも家族写真

があるという現実を見せてくる素晴らしい構造